トップサポート情報 > 電子水分計のトラブルシューティング
最初に取扱説明書をご覧下さい。
症状が該当しない時は電子天秤のトラブルシューティングもご覧下さい。
症状と状態
水分計の症状と対応
・下記の→でお客様での対応方法を簡単に記載しましたが、改善が見られない場合は⇒の原因等で修理が必要と判断いたします。
加熱ランプが点灯しない。
1. ランプ切れ、ヒューズ切れ
→ ランプ、ヒューズを適切な仕様のものに交換してください。
2. ケーブルを動かしてランプが点滅する場合は、ケーブルの断線が原因です。
⇒ ご使用は危険です。 コンセントから抜いてください。
3. 水分計に付属している温度センサーの故障
⇒ 電子部品の劣化が原因
水分率の測定を開始しない。
1. タイマーの設定が適切になされていない。
→ 再度、設定しなおしてください。
2. 試料の量が少なすぎる。(読み取り限度の最小100倍)
→ 試料量を増やしてください。
3. 試料が温度計や温度センサーに接触している。(表示が安定していない)
→ 試料の高さを低くして接触しないようにしてください。
オートモードで自動停止しない。
1. 自動停止変動幅に対して試料の量が少なすぎる。
→ 試料量を増やしてください。
2. 自動停止変動幅に対して振動、風などの外乱が大きい。
→ 外乱の要因を取り除いてください。
再現性が悪い。
1. 水分計のユーザー様からのお問い合わせで多いのが、「いつも(想定)よりも水分率が高い(低い)のですが」という内容です。
→ このような場合はお手数ですが以下の手順で水分計をチェックして下さい。

1, 分銅(おもり)の載せ降ろしを数回行い再現性があるか確認する。再現性に問題が無ければ2に進んで下さい。再現性が悪い場合は電子天秤のトラブルシューティングをご覧下さい。
2, 蒸留水(精製水)10g(機種によっては5g)以上を加熱乾燥します。終了時に100%又は0%(残留率表示)に近い値が得られれば3に進んで下さい。
⇒ 電子部品の故障、ソフトウエアの消失が原因
3, 2,で測定した水の量に近い金属(1円玉等、分銅は絶対に使用しない)を 2,と同じ条件(温度、時間)で加熱乾燥します。終了時に0%又は100%(残留率表示)に近い値が得られれば水分計の 故障では無いと考えられます。
* もう一度、加熱温度と時間の確認をして下さい。
※余談になりますが水分率(残留率)のチェックは、標準物質(酒石酸ナトリウム二水和物15.66%±0.05% 150℃以上の加熱)に代えて1円玉(金属)と蒸留水(精製水)を使い、試料に近い水分率(残留率)を計算上作り出し実際の測定温度に合わせた検証が可能です。

水分率のチェック
1, 試料量の適正重量が10gの場合は1円玉10枚を用意します。
2, 試料の水分率に合わせた蒸留水(精製水)の重量調整をします。
例、試料の水分率が通常20%の場合は試料皿に1円玉8枚を載せ、
その重量/0.8の重量表示になるまで蒸留水(精製水)を加えてから水分測定を通常の手順で行います。

はかりの点検項目と併せて水分計の日常点検として利用して下さい。
水分率の精度:再現性。
1. 試料皿やその周辺が熱い状態で次の試料の測定を開始する。
→ 試料皿や周りが十分冷めたことを確認してから測定して下さい。
2. 試料の炭化、油分の気化
→ 試料が有機物を含む場合炭化の可能性があります。又、特定の温度域での油分の気化の可能性もありますので加熱温度を変更してみて下さい。
水分率の精度:浮力補正。
1. 赤外線ランプで試料皿を加熱すると、試料皿の上下の空間の空気密度差と上昇気流によって浮力(試料皿を持ち上げる力)が試料皿に働きます。この浮力は加熱温度、周りの温度、に影響されます。これに試料の量、温度等の要因も加わり水分率の誤差、バラつきになります。
→ 測定環境の安定を計る。
おおよその浮力(%)は蒸留水や金属を実際に測定される量、温度、時間で測定して頂ければ判りますので補正して頂くことも可能です。
2. 浮力補正値の求め方と補正
10gの金属や水(蒸留水)の水分測定をすると水分率は其々0.00%、100.00%になるはずですがMB-30Cを使ってオートモードで測定すると浮力の影響で0.08%や100.14%の測定結果が出てしまいます。
浮力は機器の個体差に加え加熱温度、試料量、測定開始時の温度等によって変わるため補正をする場合は試料量の金属(水分率が小さい試料)または水(水分率の大きい試料)を通常の加熱温度に設定しオートモードで複数回測定することで最適な浮力補正値(%)=上記の例では0.14%,0.08%を求めます。
 MB-30Cの場合、補正は重量補正になりますので重量値を(試料重量×浮力補正値(%))で求め、取扱説明書に従って設定して下さい。
*1 ㎎の補正が試料量5gの時は0.02%、10gの時は0.01%に相当します。
*補正値設定後のスタート時の表示は0.00%、100.00%(残留率)にはなりません。
*MB-30は5㎎の固定値です、取扱説明書をご覧ください。
MB-30Cの特長でもテスト結果を記載していますのでご参考にして下さい。
水分率の精度:気化熱。
1. 加熱乾燥式水分計で水分測定を行う場合、試料に水分が含まれて(残って)いる間は、水分の蒸発に伴う気化熱の働きで試料の温度が100℃を大きく超えることは有りませんが、絶乾状態に近づくと試料が輻射熱を蓄熱し始め100℃を越えてしまうことで炭化することが有ります。
→ 若干低めの温度設定で測定してみてください。
試料の温度はその色や性質また、温度計や温度センサーとの位置関係にもよりますが、それらが示す温度よりも高くなる傾向があります。