トップサポート情報 > 電子天秤の日常点検
準備
・電子天秤の通電時間は取扱説明書に従い、通電直後の点検は避けます。
・水準器がある場合は水準を合わせます。
*調整足が4点式の台はかり等はガタつきが無いことを確認しておいて下さい。
・使用する分銅(おもり)の用意。
点検作業
1. 予備荷重、ゼロ戻りの確認
はかりのゼロ点を確認して分銅(おもり)を載せ、表示に異常が無いか、表示が安定するか又、降ろした時にゼロに戻ることを数回確認します。
2. 再現性の確認
同一の分銅(おもり)の載せ降ろしを数回行いバラつきが小さいことを確認します。
3. 偏置(四隅)誤差の確認
分銅(おもり)を試料皿の中心と四隅で計量し、中心と四隅の差が小さいことを確認します。
*四隅の位置は試料皿の端と中心との1/2の位置になります。
補 足
4. 分銅の質量値と電子天秤の表示値との比較
分銅に表記された質量と表示値との差が小さいことを確認します。
5. 直線性(正確さ)の確認
ひょう量に合わせて4~6等分した分銅を試料皿の中心で積み込み、積み降ろしをして其の時の分銅の質量と表示値との差が小さいことを確認します。
概 要
上記の項目のうち1~3をお客様で日常点検として行って頂ければ短時間に凡そ対象の電子天秤の状態が判定でき、分銅の質にもこだわる必要も無いと考えます。
補足4~5は電子天秤の性能を判断する項目になりますから、それなりの分銅での調整等も必要です、加えて使用する分銅の管理も必要になりますので、定期点検や検査の項目として、技術的知識のある方が行うことをお勧めします。
ISO等の定期検査のご依頼は当社までご相談ください。
文中語句の解説
分銅 作業頻度の高い重量に近い分銅をお勧めします、前回との比較判定に用いる場合は毎回同じものを使うと良いでしょう。
分銅 ひょう量の1/4以上の重さの分銅をお勧めします。(計量法、JCSS)
※当社はひょう量の1/2以上をお勧めします。
分銅 ひょう量の1/3以上の重さの分銅をお勧めします。(計量法、JCSS)
分銅 校正用分銅内臓タイプの電子天秤はひょう量に近い協定値付き(器差付)分銅をお勧めします、又外部校正機能付き電子天秤はキャリブレーションで使用する協定値付き(器差付)分銅をはかりの分解能(目量数)に合わせてお選び戴ければ良いと思います。
分銅 器差(協定値)付きの分銅になります、電子天秤毎に揃えるのは大変です。
ゼロに戻る 分析用の超高分解能の電子天秤は環境によっては、思ったよりも時間が掛かることがあります。
小さいこと お客様が日常、計量している重量の範囲で決める判断基準(許容誤差)内の意味、取扱説明書に記載がある場合もあります、検定付はかり(取引証明用はかり)は目量の3倍が目安になりますが、高分解能の電子天秤に援用しますと、かなり厳しいケースも出てきますのでご注意ください。 
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