水分計MB-30Cは加熱乾燥方式のため、浮力と対流による質量の測定誤差という
問題を抱えています。
この2つの誤差要因は、加熱温度によっても異なり、その再現性が良くないと数値的補正も難しくなります。
MB-30Cで10gの金属を100℃に加熱すると約11mgの浮力等による測定誤差が発生し、見かけ上0.11%(1mg/10g=0.01%)水分が多く有った様に測定されます。
以下は測定テストの結果を表にしたものです。
1. 機器の再現性
条件:オートモード(±0.02%自動停止)で金属10gを20℃±2℃から100℃に加熱し測定。
*機器によるバラツキは、構造体の重量などが原因です。
2. 浮力補正値入力後の結果
*Bに10mg、Cに8mgの浮力補正値をそれぞれ入力し、1と同一条件で測定。
3. 加熱温度による機器の個体差
条件:オートモード(±0.02%自動停止)で金属10gを20℃±2℃から各設定温度で測定。
★MB-30Cは加熱温度が一定であれば浮力補正は可能であると考えられます。